『カリコ』レビュー|田舎でカフェを営むスローライフシム【評価・感想】

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『カリコ』レビュー

カリコ(Calico)』は動物カフェを運営しながら、スローライフを満喫するシミュレーションゲームだ。

とは言っても、「経営シミュレーション」ではない。「経営」に関わる操作はインテリアや料理をセッティングするときぐらい。それよりも町の住人と交流したり、お願いを聞いたりする方がメインだ。

この記事では3つのポイントを上げながら、『Calico』 をレビューしていく。

ジャンルスローライフシム
発売元Whitethorn Games
Maple Whispering Limited
開発元Peachy Keen Games
プラットフォーム
(ストアリンク)
Nintendo Switch
PC (Steam)
発売日Switch:2021年6月3日
Steam:2020年12月16日
価格Switch:1,199円(税込)
Steam:2,570円(税込)
プレイ時間4時間
(全クエストクリアまで)
2022/5/1時点
こんな人におすすめ
  • ほのぼのスローライフを楽しみたい人
  • 動物好きな人

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序盤のクエストのネタバレあり

目次(読みたいところをタップ)

魔法少女と動物たちが暮らす町でのんびり過ごしてリラックス

主人公は叔母が経営していたカフェを再びオープンするため、ハートヴィレッジにやってきた。町を散策しながら、住人や動物とふれあい、カフェを運営していく。

『カリコ』レビュー01
カフェの看板
『カリコ』レビュー02
カフェの再開を待ち望んでいた町長

本作はクエストをクリアしていく方式を取っている。メインのクエストをクリアすると徐々にマップが解放され、新たな住人や動物に出会える仕組みだ。

メインクエストとは別に個々の住人たちからの依頼もあり、それらを達成するとお金やレシピ、家具を入手でき、住人らと仲良くなれる。

クエストはいわゆるおつかい系で、「誰々に頼まれて◯◯してくる」というようなものを繰り返していく。
たとえば、最初のメインクエストでは山道を塞いでいる岩を撤去することになる。
実際には、

  1. 住人から山道の情報を収集
  2. 魔法使いから岩を崩す方法を教えてもらう
  3. ポーションを作ってもらう代わりに猫を探す
  4. もらったポーションで動物を巨大化して岩を壊す

というような流れで進んでいく。

『カリコ』レビュー03
邪魔な岩を壊しに向かう

オープンワールドのTPSでは◯◯の敵を倒すなどのミッションが「おつかい」と呼ばれることがあるが、本作のクエストは他人に使われて用事を代行するという本来の意味でまさしく「おつかい」と言える。

用事は簡単なものばかり。頭を悩ませることはなく、リラックスしてプレイできる

クエストに時間制限はなく、やるべきことは棚上げして自由に過ごすこともできる。町にいる動物を探して戯れてもいいし、ぼーっと森を散策するのもよい。

『カリコ』レビュー04
おもちゃで猫と戯れる

しかし、できることは限られており、結局すぐにクエストに戻ってしまった。森で食材を探したり、レシピを工夫するような仕組みがあれば、カフェ要素が感じられたし、森の散策にもご褒美としての側面が生まれただろう。

えむ

景色を楽しむウォーキングシミュレーターというほどでもないし、ジャンル分けが難しい……

動物の種類は豊富で、猫や犬、レッサーパンダ、鳥、キツネ、カピバラなどと出会える。パーティに加えれば連れて歩けるし、カフェで飼うこともできる。

『カリコ』レビュー13
温泉から出ていくカピバラ
『カリコ』レビュー12
カフェで飼える動物は(10匹まで)
えむ

大きい動物はカフェの庭で飼えるよ

UIはごちゃごちゃしており、じゃまくさい印象を受けたが、操作に慣れないうちはどのボタンで何ができるのか把握しやすいメリットもある。UIは非表示にできるため、探索中など雰囲気重視の場面ではオフにして楽しむのも良い。

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UIをすべて表示させた状態
『カリコ』レビュー15
UIを消した状態

経営要素はなし!カフェの運営シムとは言えない

カフェの経営・運営要素はほぼ無い

カフェでできることはインテリアの設置とお菓子作り、ショーケースに並べるお菓子を選ぶ。それだけだ。

インテリアはプレイヤーの好みに応じて、さまざまなコンセプトで作られた物の中から選ぶことができる。

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ゆめかわ系のインテリアを設置

お菓子作りは奇妙だ。レシピを取得するところまではよくある展開だが、いざ調理をはじめると主人公がいきなり小型化され、画面に表示されたとおりに巨大な小麦粉や砂糖をボールに投げ入れていくとお菓子が完成する。

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バターをボールに投げ入れる
『カリコ』レビュー07
完成したカップケーキをトレイに運ぶ

作ったお菓子は魔法のおかげで腐らないし、数も減らない。1回作ったらおしまい。材料を買う必要もなければ、在庫を気にする必要もなく、新しく調理する必要もない。この状態を継続した”運営”とは言い難い

えむ

調理自体は大味でおもしろいのよ

販売についても同じだ。主人公が店にいようがいまいが、住人たちは勝手にお菓子を選び、お金を払って去っていく。セルフサービス方式だ。好みの設定はあるにしろ、ショーケースにバランスよく配置しておけば問題はない。

『カリコ』レビュー08
カフェでくつろぐ住人たち
クロジョ

あ~、よく、田舎にある野菜の直売所方式ね。
カフェなのに!?

そもそもお金を使う場面は服やインテリア、ポーション、レシピの購入ぐらいだ(一部クエストで必要になるが少額)。使い途がなければ、カフェで収益を上げられるように工夫する意欲も湧かない。

本作を「カフェ運営ゲーム」と捉えると、あまりにも淡白でがっかりするだろう。一方でシビアな経営がないからこそ、キリキリせずにスローライフを満喫できる。

つっこみどころ多め、ギャグ要素もあり

ところどころに笑える要素もある。

ゲームをスタートする前にキャラメイクがある。変更できる要素は限定的で、すぐに終わってしまう。

走り方にこだわりがあって4種類も選べるうえに、1つは両手を前に上げるゾンビ走り、1つは両手を後ろに広げるアラレちゃん走りとなっていて、おかしみを誘う。

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ゾンビ走り
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アラレちゃん走り
えむ

走り方のクセがすごい!

主人公がやたらと怪力なのも笑える。

この町の動物たちは魔法のおかげで人懐っこいので、獰猛そうな熊にも乗れる。ここまでは分かるが、逆に熊を持ち上げることもできる。

ギャグっぽいが、ポーションで動物の大きさを変えられる世界であり、魔法の力で重量が軽くなっているのかもしれない……。

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怪力なうえ、バランス感覚もすごい
えむ

猫を頭に乗せて走るぐらいがちょうどいい気がする

総合評価

えむ

総評:良い

3/5

『カリコ(Calico)』はスローライフを満喫するシミュレーションゲームだ。

叔母のカフェを引き継いで営業しながら、町を探索して住人や動物たちをコミュニケーションを取っていく。

経営・運営要素はほぼ無いが、そのおかげでスローライフを満喫できる。大味な調理や奇妙な走り方など笑える要素もあった。

殺伐とした日常に疲れたプレイヤーにすすめたい、脱力系の人生シミュレーションだ。

グッドポイント
  • クエスト難易度の低さ
  • 笑える要素が豊富
ウィークポイント
  • クエストのバリエーションが少ない
  • 経営・運営要素の無さ

レビュー時のプレイ機種:PC(Steam)

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えむ

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このページで使用している『カリコ』のゲームキャプチャ画像は Peachy Keen Games / Whitethorn Games / Maple Whispering Limited の著作物です。転載、配布等は禁止いたします。

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